彼女はエレガントなヴァイオリニストだ。音にふくらみがあり、音量も豊かで、しかも美しい。…その解釈は情緒に満ち、忠実で、細部にわたって綿密に磨き抜かれている。
— ニューヨーク・タイムズ (ティム・ペイジ)
…そこには、息をのむ力強さと澄み切った音が『静かな神の啓示』をほうふつさせる瞬間がある。これは…創造性に富み…人生に潤いを与えてくれる、真の音楽である。
— BBCミュージックマガジン
若林 暢
Nobu Wakabayashi
(1957年8月30日〜2016年6月8日)
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、東京藝術大学、同大学院を経て、ジュリアード音楽院を卒業。1995年「音楽に登場する悪魔」の論文で博士号を取得。
コンクール歴は、1986年、ニューヨーク国際芸術家コンクール優勝、ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクール入賞、最優秀音楽解釈賞、ヘンリク・シェリング賞、ワンダ・ウィルコミルスカ賞、ポズナン市長賞も併せて受賞。その他モントリオール国際コンクールなど入賞多数。
1987年カーネギー・ホールでのデビューリサイタルは、ニューヨーク・タイムズ紙でも高い評価を受け、アメリカ、ドイツ、イタリア、スペイン、ポーランド、スイス、オーストリア 中国、韓国など世界各地でソロリサイタル、及び各地のオーケストラとの共演などソリストとして演奏活動を行う。
イギリスのPICKWICK社から発売された「ブラームス: ヴァイオリン・ソナタ全集」はデイリー・テレグラフ紙で “The CD of the Week” に選ばれるなど欧州各紙で話題となる。また西ドイツ放送協会でもシリーズレコーディングを行っており「アイヴス: ヴァイオリン・ソナタ全集」を完成、Arte Nova ClassicsからそのCDがリリースされ、日本でも2000年に発売。2007年5月より新しいデザインで再びインターナショナル・リリースされ、各国で紹介されている。
またNHKラジオ、NHK総合TV・Eテレ・国際放送などで、演奏と共にクラシック音楽のわかりやすい解説も行い好評を得る。
マドリード国際フェスティヴァル、なら国際アカデミー、アメリカのボードイン・サマーミュージック・フェスティヴァル等のマスタークラスでも、後進の指導に携わる。
ヴァイオリンをD.ディレイ、E.ヴァルディ、海野義雄、田中千香士、室内楽をF.ガリミア、J.フックス、音楽理論をM.ホワイト、R.フレンチの各氏に師事。
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